イエヒト 建築家の注文住宅 事例

「べんがらと陰影」-片瀬山

  • 「べんがらと陰影」-片瀬山
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建設地:神奈川県藤沢市
用 途:専用住宅
構 造:木造2階建
床面積:160.2㎡(48.4坪)
設 計:鎌倉設計工房

日本の伝統建築は建物と庭とが一体化していた。
片瀬山の家は比較的区画が大きい分譲地に建っているが敷地の多くを駐車場が占める為、庭と呼べるスペースは少なく外壁と隣地境界も1m程しか離れていない。
しかし日当りがある為小スペースに緑を配置している。
中庭に隣接して玄関があり、外に階段、道路へと続く一本の軸線とした。
長い回廊はセキュリティーと仕事と住居のゾーンを分ける為、玄関・住居入口・中庭テラス手前・中庭テラス外と4箇所で仕切っている。
建具を開けると光や風も通り、小さな庭でも建物と有機的につながり快適な環境を作る。
回廊は東西を結ぶが、南北も結び通風を更に良くした。
夏の暑い南側と涼やかな北側に開口部を設け、温度差により風を呼ぶ。
昔の民家は田の字型プランで南北に開口部を配していた為通風がよい。
北庭の広がりや樹木も役立っている。北を開けることを戦後の住宅は忘れているようだ。